雲のコーラス

  遠くに見える あの雲を
  どこまでも どこまでも
  追いかけて行きたい
  森をこえて 山をこえて
  どこまでも どこまでも
  追いかけて行きたい
  野原をこえて
  丘の上へのぼれば
  手をのばして つかめそうだ
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  もしも 雲をつかめたら
  どんな感じがするのかな
  捕まえられるのを いやがって
  するり するりと
  逃げて行くかもしれないね
  山の上からみおろす雲は
  ふんわり ふんわり 漂っていた
  足をのせると すっぽりと
  ぼくを くるんでしまいそうだ
  雲の上に顔をだした山は
  さえぎられてしまったふもとが
  気になっているんだね
  見上げる雲のすきまから
  光が顔を出して
  そっと足元をのぞいている
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   空には風がながれていて
   もうすぐ嵐が来るようだ
   嵐をさけて 雲たちが
   誰が一番速いかと
   みんなで競争しているよ
   下から見上げたあの雲も
   一生懸命追いかけて
   もうすぐみんなに追いつくね    
   山の上から見た雲は
   下の騒ぎも知らないで
   のんびり、ゆったり泳いでいる
   山の向こうの雲間には
   嵐が来るのも知らないで
   光がそっとのぞいている
   
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   嵐が去ったその後に
   しずかに光がみちてくる
   山の上からみる雲は
   ところどころが薄くなって
   そっと光をとおしている
   光が地上に届くように
   穴をあけているんだね
   下から空を見上げると
   雲間に見える天使のはしご
   ぼくたちめがけてふりそそぐ
   光のはしご、天使のはしご
   あのはしごをつたわって
   だれが降りてくるのだろう
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   空の天気は変わりやすく
   雲がしっかり閉じていく
   光が 地上にもれないように
   しっかりしっかり閉じていく
   遠くの山は もう見えない
   光を閉じこめてしまったんだね
   空には霧のような雲が
   うすく、広く流れていて
   遠くの山も丘も森も
   雲の間にかくれたよ
   うっすら見えるあの森も
   やがては雲にかくされていく
   
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   見なれた丘の見なれた空
   ぼくの生まれたふるさとだ
   冬には緑のあの丘も
   白い世界になるんだよ
   そんな時には あの雲も
   灰色雲に変身する
   そらいっぱいを舞台にして
   夕日と雲が歌い出す
   あの素晴らしいコーラスが
   運が良ければ 君にだって
   耳をすませば、君にだって
   また明日ね と歌う声が
   きっときっと 聞こえてくる       
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copyright© 2002-2003, Hiro Aono (poem)
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