セキレイの学校に転校生が来ました。
「ほら、あそこにいるのが今度入った子よ」 レイコは隣のセキオに囁きました。
「生意気そうじゃない?」
「う〜〜ん。そうかなぁ。そうだなぁ」 セキオは煮え切らない返事をします。
「そうよ、あの歩き方! 転校生の態度じゃないわ」
「そうかなぁ。そうだなぁ」

二人の話を小耳に挟んだ転校生が胸を膨らませて近づいてきます。
「あんたたち、何話してんのよ」
「いや、あの、その……」 セキオはしどろもどろです。
「あんたの知ったことじゃないわ」 レイコは胸を反らして答えました。
「ふん、どうせあたしの悪口でしょ。もんくがあるならかかってきなさいよ」
「いや、あの、その……」 セキオは逃げ腰です。
口を尖らして迫ってくる転校生に圧倒されて、セキオは逃げ出しました。

「なんでにげるのよ。弱虫!」 レイコはピーピーと文句を言いました。
「そんなこと言われてもなぁ」 セキオは困り顔です。
「あいつに勝てないわけ?」 レイコの口はピーピーピーピーと連射攻撃です。
「いや、あの、その……」
セキオは心の中で思いました。
『これだから女はいやなんだ。自分では何もしないくせに……』
でも、決して声に出しては言えないセキオでした。