haru

君の瞳

photo by mimusan



君の瞳は星のように輝き
天使のまなざしを思わせる
僕はその瞳に魅せられて 毎日君のもとに通う
いつも控えめな君の瞳に気づく者は少ない
星の輝きと天使のまなざしを知る者は少ない
僕は限られた幸運を手にし 毎日君のもとに通う
君を侮辱する者を決して許しはしない
天使の瞳を持つ君を 僕は守りたい




春の道

photo by kei



  菜の花が作った道を辿って行くと
  春の世界へと誘われる
  黄色い道は 春の道
  柔らかで暖かい空気が頬を撫で
  芳しい香りが鼻をくすぐる
  幼い頃に戻って スキップをしながら歩く
  どこまでも どこまでも続く春の道は
  私を導く幸せの道
  二人で腕を組んで歩けば
  もっと幸せになれる道




魅せられて

photo by mako




  夜桜見物に出かけた
  昼に見る桜と どうしてこんなに違うのか
  いつも不思議に思う
  昼の桜は陽気で明るく
  夜の桜は妖しい美を振りまいて
  人を魅惑し 狂わせる
  いにしえの昔から
  桜の虜になった人は数多く
  その魂が夜になると桜に宿るのかと
  ふと そんなことを考えた




開花

photo by nomi

  やっと春が来たのよ
  体をせいいっぱい伸ばして
  光を浴びましょう
  花びらをできるだけ開いて
  体を暖めましょう
  せっかくの春ですもの
  光を全身で受け止めましょう
  ほらほら そんなに押さなくたって
  光は充分当たります
  春は命開く季節
  光は命の源なのだから




はじらい

photo by hiro



見つめられて 君はほんのりと頬を染める
人里離れた山に咲く君は 恥ずかしがりやなんだね
見つめられて 君はかすかにうつむく
ひっそりと慎み深く咲く君は 人見知りするんだね
見つめられて 君はわずかに戸惑う
そんな君は 自分の魅力を知らないんだね
見つめられて 君はいっそう美しくなる
そして君は だんだん僕から遠くなってしまうんだね




少女

photo by Rei



ほのかなピンク色の花は
まるで大人になる前の貴女のようだ
子供から大人への過渡期の少女は
白い桜でもなく 濃いピンクの山桜でもない
ちょうど この桜のように
ほのかなピンク色をしていた
そんな貴女を愛おしく大事に思っていた私は
貴女が遠くへ行ってしまうまで
いつも ひそかに見守っていた
私の脳裏に残るのは
ほのかなピンク色をした少女の頃の貴女  




あなたを探して

photo by mum




カタクリの花を見たくて 山を歩き回った
この花に惹かれる人は多く 私もその一人だった
その年は 探せども 探せども花は見つからず
何処へ行ってしまったのかと不安になった
あきらめて 山を降りようとしたとき
足を棒にして歩き回った私を気の毒に思ったのか
目の前に カタクリの群落が出現した
太陽の光が花を照らし
紫のはなびらが美しく反り返っている
それは昔 あなたをさがしていた時のように
突然の でも素晴らしい出会いだった




桜も色々

photo by minami



  桜の花も様々あるように
  花の色も多々あるように
  人の姿も種々雑多
  花は全て美しく
  全ての人が美しいとはいえない
  誰かの言葉ではないけれど
  桜も色々
  花も色々
  そして 人も色々
  それぞれに人は生きていく
  美しさも醜さも全てを背負って生きていく




絵と花と

photo by ayumi



絵のように美しい風景と人は言う
自然のように美しい絵とは聞かない
何故だろう?
クロッカスの白い花びらは
ユトリロの白い絵のように暗くなく
光り輝いている
クロッカスの黄色い花びらは
ゴッホの黄色のように複雑ではなく
光り輝いている
自然は自然のままに美しく
絵は絵として素晴らしい
其々の美を味わえる幸せを噛みしめたい




新芽

photo by kei

川面に映る黄緑色の新芽は
生まれたばかりの赤子のよう
柳は暖かい春の光に育まれ 大きくなる
赤子は暖かい親の愛に育まれ 大きくなる
とても簡単で自然なことだったのに
今はとても複雑になった
太陽の光は 恵みを施すだけでなく
災いをも与えるようになり
親の愛は いつくしむだけでなく
虐げることもある
これからの新芽と赤子は
どのように生きていけばよいのだろう?
問いかけても 赤い鳥居は静かに佇むだけ




間違えないで

photo by mako




    間違えないでね
    私は桜ではありません
    間違えないでね
    私はきれいな桃の花
    桜なんかめじゃないわ
    私は桃色 桃の花
    お雛様をかざるのも
    春を華やかに彩るのも
    桜じゃないわ 私なの
    間違えないでね
    私はきれいな桃の花




みんなで歌おう

photo by nomi



さあ 前を向いて
大きな口をあけて
みんなで歌いましょう
ほらほら そこの人
横を向いてはいけません
もう一度やり直し
声をそろえてね
あらあら みんな下を向いてどうしたの?
え?
口を大きく開けすぎて 口が閉じなくなったって?
あら まあ どうしましょう




photo by minami



昔 菫は乙女の花
乙女の憧れの花だった
菫の花束を手にした乙女は絵になるはずだった
今 菫に憧れを感じる乙女はいるだろうか?
頼りなげに咲く菫は好まれないかもしれない
いや 乙女自体いるだろうか?
乙女も少女も いまの女の子には似合わない
元気で活発な彼女たちに似合う言葉は 何だろう?
彼女たちに似合う花は 何だろう?




君は誰?

photo by kei



君は誰?
葉牡丹なの?
きれいになったから 気がつかなかったよ
失礼だって?
ごめんごめん つい本音がでたんだ
前はずんぐりして スタイルもイマイチだったもの
気がつかなくても許してよ
綺麗になったって 誉めているんだからさ



狭いながらも

photo by mako




おかあさん 何でうちはこんなに狭いの?
兄弟がこんなにいるんだもの
ぎゅうぎゅうで 身動きできないよ
我慢しなさいと言われてもさぁ
限度ってものがあるよ
隣の家も同じだって?
隣と比べるんじゃありませんっていつも言うのは
おかあさんじゃない?
おとなは いつだって都合のいいように言うんだよな
あーあ はやく大人になりたいなぁ




桜の散る日

photo by kei

この間の日曜日に
氷室神社の桜を二人で見ましたね
その後 長谷寺を訪れて
枝垂桜の下で 花吹雪を浴びました
今年はすぐに桜が散ってしまって
花の命の短さを感じました
それが我が身のことだとは
その時は気がつきもしませんでした
桜が散ったその日に あなたは去って
私はひとり取り残され
今は葉桜となった木を眺めています
ほんとに短い花の命でした




聞こえますか

photo by nomi



聞こえますか 桜さん
今年は蕾が開くのが遅かったですね
いつもより早く咲きますと
もうすぐ咲きますと気を持たせて
なかなか咲きませんでしたね
待ちくたびれてしまいましたよ
でも 沢山蕾をつけて
とにもかくにも咲いてくれたのですから
勘弁してあげましょう
代わりにと言ってはなんですが
長く咲いてくださいね
あっという間に散ってはいやですよ
聞こえますか 桜さん



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