サファイア

photo by mum



貴女は慎ましく光るサファイア
ダイアやルビーのように華やかではないけれど
そこにいる貴女の存在を感じるものにとって
貴女の穏やかな煌きは 心を虜にする
いつまでもひっそりとそこにいて
静かに煌いて欲しいと思う
貴女は私の心のサファイア




花火

photo by mako



花にうまれた君だけど
夜空に光が咲くように
夜空にぽっかり浮かぶように
夜空に丸く開くように
地面に咲いた花火のように
花を咲かせる君に
ついた名前は 墨田の花火




空を映して

photo by ayumi



太陽の恵みを全身に受けて
花びらを大きく開き
ヒマラヤの空の色を映す
その鮮やかな青い色はヒマラヤの色
暑さの厳しい都会では
あっという間に色あせて
花は下を向いてしぼんでしまう
澄んだ空気と太陽のもとで生きていく
青い芥子は憧れの花




不屈

photo by hiros



厳しい環境に耐えてきた
激しい風雨にもくじけなかった
例え希望のかけらも見えなかった時も
ただひたすら未来を信じていた
長い暗い時間を過ごし
ある日 微かな光を見た
硬い岩のわずかな割れ目からこぼれる光
そこに望をみつけ しがみついてきた
裂け目から這い出してきて見たものは
紺碧の空
やっと花開く事が出来た喜びを
決して忘れる事はないだろう




食虫花

photo by mako



危険が待っているとも知らず
可憐な姿にだまされて 魅せられてしまった
囚われの身となって やっと気付いたその時はもう既に遅く
溶けつつあるわが身にさえ 恐怖を感じない
感覚がすでに麻痺しているのだろう
頭に霞がかかるように 何も考えられない
わかることは一つ やがて彼女の体内に取り込まれること
ただそれだけ・・・




photo by hiros



蝶々さん 疲れない?
花びらにとまって ゆっくりと蜜を吸ってもいいのよ
空中で飛びながらでは 大変でしょう?
まるでアクロバットみたいよ
それとも花びらが細すぎて とまる場所がないかしら?
あざみはそう言ってくすっと笑った
蝶はアザミの言葉が聞こえなかったかのように
あいかわらず羽を小刻みに震わせて
花から花へと飛び回っている




photo by mako



小雨に濡れた葉の先に雫が見える
落ちそうで落ちない
いつ落ちるかと じっと見つめる
雨は既にあがり 薄日がさしてきた
縮んでいた花も こころなしか元気を取り戻したようだ
葉の表面についた雨も やがて蒸発するだろう
見つめられて 恥ずかしくなったのか
とうとう 雫がポトっと落ちた
それを見届けて 私はその場を去った




花の命

photo by hiros



この間までちらほらと咲いていた花が満開になった
ほんの数日のことなのに
今は全ての蕾が競うように開いている
いつまで 咲いているのだろう?
花の命は長いほうがいい
できるだけ楽しませて欲しい
そう願うのは私のわがままだろうか




花ひらくとき

photo by mako



開きかけた花の何といとおしいこと
固い蕾が少しずつ膨らんで
一枚の花びらが 辺りをうかがうようにそっと開く
少女から大人になる時のように
好奇心で胸をいっぱいにして
小さな不安を心に秘めながら
全ての花びらを開いた時
目に映るのは まぶしい太陽と新しい世界
仲間の花たちと 虫や蝶や鳥
青春を謳歌する時のはじまり




群舞

photo by ayumi



初夏には白い花が似合う
北の国で一斉に咲き始めた白い花々は
春と夏をつなぐバレリーナ
やがて訪れる短い夏までが彼女たちの出番
ラベンダーやひまわりに舞台を明け渡すまで
涼やかに風に揺れて踊る
北国のバレリーナたち






p-12

guestbookトップ

p-1 p-2 p-3 p-4 p-5 p-6 p-7 p-8 p-9 p-10 p-11 p-12 p-13 p-14 p-15
p-16 p-17 p-18 p-19 p-20 p-21 p-22 p-23 p-24 p-25 p-26 p-27 p-28 p-29 p-30

索引1